“暗黒の宝塚”の異名をとる劇団「月蝕歌劇団」で初舞台化された団鬼六原作の「花と蛇」。そのヒロイン静子を演じ、大反響を巻き起こした三坂知絵子が、29歳にして今度は映画で女子高生役に挑んだ! 実写映画では普通やらない思い切ったキャスティングによって、昭和の空気感を描こうというインデペンデントならではの大胆な発想である。
このアイデアを考えたのは監督・脚本で本作が本格デビューとなる岩元哲。ゆうばり国際映画祭や東京ネットムービーフェスでグランプリの越坂康史も共に監督をつとめる。
出演は他に、主演作「追悼のざわめき」が奇跡の復活上映され、ピンク四天王の監督としても知られる佐野和宏、「大恋愛・3人の演出家によるロミオとジュリエット」などの舞台で注目されつつある新鋭の小橋和之など。
「愛の深い所を考えさせられました」「緊迫感に目が離せず、最後まで楽しめました」「痛い話でした。痛がっている時点でまだガキだと思い知らされる話でした」…公開時、お客さまの心を引き込んだ本作は、70年代の青春映画を彷佛させるテイストで訴えかけ運命的な結末を紡ぎ出す
ストーリー
子羊か、獣か?——愛に彷徨う二人のドラマが始まる
予備校で隣の席に座った弘子(三坂知絵子)と智志(小橋和之)。地方から転校してきたばかりの弘子は、寂しげな表情を見せていた。その様子が心に残り、思い切って声をかける智志。互いに惹かれあっていく二人だったが、弘子には隠し通さなければならない秘密があった。そして、弘子の義理の父親(佐野和宏)が現われたことにより、その扉は開かれる……。
(2007年/日本/1時間37分/カラー/DV/16:9)